2023.11.6
Dr.深堀のラジオde診察室 2023年11月04日「赤ちゃん忘れ症候群」
多くの方は、「自分の大切な子供を忘れるなんて考えられない」・「子供を降ろし忘れるなんて母親として最低だ」と、口にする方だっていらっしゃるのではないでしょうか。脳科学的な見地からしますと、このようなうっかり忘れは、実は。。。。。。。。。デビット・ダイアモンド教授は、この神経生物学的な問題を「赤ちゃん忘れ症候群」と名付けてる。 

我々人間が。。。。。。失敗もします。これはヒューマンエラーと呼ばれています。ほんの小さなミスで。。。。。。現場での死亡事故も起きてます。どれもこれも、本来なら、考えられないような物忘れや失敗なんです。  

赤ちゃんや子供を車内に置き忘れるなどということはどの程度起こっているのでしょう

三洋貿易さんが、2022年5月に、子供や孫を乗せた経験がある全国の20歳~69歳のドライバーを対象にオンラインでアンケート調査を実施して回答を得た2652人のうち、約3割にあたる768人が「これまでに車に子供を残したまま車を離れたことがある」と回答している。そのうち、786人の内18人が「車内に子供を残したことを認識していなかった」と答えてるんですね。 

 

赤ちゃん忘れ症候群の原因 

脳には。。。。。。、習慣的な記憶の方が。。。で、展望的な記憶は。。。場合もある。 

例えば、職場に行くといった「習慣的な記憶」は強力なものだけど、車に乗る時に「今日はこれから職場に行く前に保育園へ行かなくちゃ」と考える将来に関する「展望的な記憶」というものは比較的弱いということ。 

仕事の帰り道で、。。。。。。。。を忘れてしまうんです。スーパーと我が子を同列で語るなんて、。。。。。多くの事をしようとしている「記憶のマルチタスクモード」にある時には、脳が誤動作を。。。。。。。。。ようなことですね。もちろん。。。。。を一緒にはできないでしょうけれども、脳の基本的なメカニズムは同じだということなのですね。 

これは、本人の人間性などの問題では決してなくって、誰にでも起こり得ることなんです。 

 

赤ちゃん忘れ症候群のもう一つの理由は、脳の自動化。即ち、車の運転などのルーチンな行動は、脳内で自動化。子供を車内に残して。。。。。。。。。さらに原因を考えてみますと、他の何かに夢中になってしまうことでしょうか。 

「群集心理の落とし穴」 

リンゲルマン効果:共同作業をする人数が増えるごとに各個人の作業の貢献度が低下する現象のことを指す。要するに複数の大人がいると、他の誰かがしてくれたと思い込むという心理。今回の北九州市八幡で起こった赤ちゃん置き忘れの事故では、この「群集心理の落とし穴」いわゆるリンゲルマン効果が働いたのではないかと思います。 

 

赤ちゃん忘れ症候群を防ぐためには 

 

ヒューマンエラーは、誰にでも起こり得るものという意識を持って頂く 

 

「助手席に。。。。。。。を置く」 

「自分の。。。。。に置く」 

「ルームミラーを。。。。。に調整する」 

「。。。。を活用する」 

出発前にルーチンを確立する 

今週の格言 

『骨折りなしには何事も成功しはしないことを忘れてはならない』byソポクレス

 

聞き逃された方は、ラジコ(radiko)

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