2020.12.7
Dr.深堀のラジオde診察室 2020年12月5日 毒親にならない為には
パーソナリティー障害:思考や感情・行動、対人関係などに異常な隔たりがあって、本人だけでなく周囲の人間を悩ませる。自己愛が強く、演技性や衝動性があって中には反社会的行動をとる特徴がある。
しつけ、過干渉、過保護の違い。
しつけ:自己や他者に危険を及ぼす行為等を叱る
過干渉:親が子供を一人の人間として認めず、子供の自主性などを否定したまま無視し、自分勝手にコントロールしようとしている状態。(大人のルールを強制的に当てはめようとす)
過保護:子供が望んでいることをしてあげ過ぎる事。
ヘリコプターペアレント:子供まわりに常にヘリコプターみたいにホバーリングして、子供の事を常に観察し問題があれば急降下していって干渉する親。(子供の自立の芽を摘み取り自主性、主体性を損なわせ自立心を奪う結果に)
では毒親にならない為には、
1.過保護にならない。
2.子供を管理してはならない。(トモダチ関係等必要以上に子供を管理する。習い事等に振り回したり、期待通りにいかない場合は攻める。そういう環境の子供の多くは「いい子であろう」とすごいストレスを感る。学童期や思春期に自暴自棄に陥ったり攻撃的態度や心を閉ざすことも少なくない。
*子供は日ごろ受けている「命令・指示・禁止」を自分より弱い立場の相手に向けて発散し心のバランスをとろうとし、いじめっ子になる危険性を含む。
3.子供を抑圧して罪悪感を植え付けてはならない。
自分の人生を犠牲にしたと主張する親の希望に沿って生きる必要など子供にはない。
「できんかったことをあなたにしてほしい」人格も興味・能力も生きる時代も違う。子供には必要ない事。
「あんたさえいてくれれば、他になんもいらない」=「他の関係をあきらめたのだから私の傍にいて」と言う意味。子供は罪の意識を伴う事なしに自分の人生を生きることが出来なくなる。これらは、子供に対しての呪縛の言葉
4.情緒不安定にならない。自分の目標を立てること。子供に依存しない。
5.夫婦仲が悪いのもいけない。
6.侮辱(バカ・死ね)や罵りを止める。
7.条件付き愛「心配だから○○して」等をいわない
条件付きでしか愛してくれないと子供が思ってしまう。
日常、心がける事
親の役目は、子供が自分自身を肯定し、他人や社会も受け入れられるような愛情を与えてあげる。自立心を妨げにならないよう注意しながら、身に着けていくべき基本的な知識を教えていくこと。また、可能な限り自由に人生を選択ができるような環境を整えて、自立を支えてあげる。その観点から
「お前はダメだ」とはぜったい言わない
「子供の素直な感情表現を許す」
「人間関係に干渉しない」
「子供に自分の価値観を押し付けない」
「世間体を気にし過ぎない」
「そのままのあなたを愛してるとつたえる」
親も人間なので、毒親的な要素は全くゼロにする事なんて到底できない。
ただ、悪かったなとおもえばちゃんと子に誤ったり、常識の範囲を逸脱しないように
しつけと虐待
身体的暴力を伴うものはすべて虐待(Dr.深堀の考え)
お尻ぺんぺんくらいなら許されるかも
大人が、自分の感情に任せて子供を力でコントロールしようとする
しつけ:子供が自分で自分の感情や行動をコントロールできるように落ち着いて教える事
子供と同じ目線で、子供の立場を考えながら言葉を掛けていく。子供が自分で社会生活を送れるように導く、どんなに子供の事を思っていても子供の心や体を傷つけるような教え方はしつけとは言わない。感情のままに子供を責めない為には、まず保護者である親がご自身を責めない事もまた大事。
今週の格言
「子供を不幸にする1番の確実な方法は、いつでも、何でも手に入れられるようにしてやることである」byジャン・ジャック・ルソー