2020.12.21
Dr.深堀のラジオde診察室 2020年12月19日 ○○症候群その2
抱え込み症候群:拒否能力が低いためにどんどんストレスを抱え込んでしまう。
「人に頼まれると嫌と言えない」「いろいろ悩みがあっても人に相談できない」「何も言い返せない」
どんな人が陥りやすいか、自己肯定感が低い方や人に頼らず一人で解決しようとする人
対処方法:
「人は人、自分は自分」、「相手の課題・自分の課題」、「人に嫌われたっていい。嫌われる勇気をもつ。」これらで心はだいぶ楽になる。人に相談できない人は、人に聞いてもらいたいことを思いのままにメモすることで感情を開放する。
インポスター症候群:自分の成功や出世に肯定できず、自分は詐欺師であると感じる。
どのような人が陥りやすい。まじめな方で、自分の努力や才能によるものだと客観的にも明らかなのに、他人から過大評価されていると思っている。いつか誰かにそのことが暴かれるのではないかと常におびえ、自己評価が異常に低い人。完ぺき主義の努力家、詳細に考え詰めてものすごくよく動く傾向がある。目立つことを恐れ、自己PRが下手。
克服するには、この症候群があることを知るだけで救われる。何でも自分のせいにしてきた不安の原因がわかる。ほめ言葉を素直に受ける。成功の記録を書き留めて成功を自分のものとする習慣をつける。積極的な自己主張が大事。
触れ合い恐怖症候群:他人からの評価を気にしたり、従来の対人関係そのものを避けようとする対人関係とは異なるもので、1体1の対人関係が深まる場面になると不安が高まりその場面を避けようとする症候群(人と深くかかわろうとしない人)
表面的な付き合いは全く問題ないが、一緒に食事をしたりなど深い付き合いとなると拒否反応を示し、積極的には自分から話しかけず、友達を作ることが出来ない。内面を見せる事を避け、表面的な楽しい場面での付き合いだけを使用するひと。最近は会話どころか挨拶もできない人が増えてきている。
原因:コミュニケーション方法が変わり、SNSやゲームなどのオンライン上での表面的なかかわり、核家族化が進み限られた人としか接していない。一人で過ごすことが増えている。
特定の人との会話は出来るが、その場の知らない人と雑談したり異なる世代の人と話すのが極端に苦手。
このような人の行動の裏には「傷つきたくない」と言う心理。
対処方法:失敗を恐れない。身近な人とできるだけ直接話し自分の思いや考えをはっきり主張する。
治療方法:カウンセリング「他人合っての自分」という触れ合いの大切さを学ぶ
人間関係リセット症候群:とあるきっかけを境にして「人間関係をバッサリ切ってしまう」
「連絡先が変わっても変わったことを通知しない」・「SNSのトモダチやフォロワーを一気に消してしまう」・「転勤や転職すると以前の人と全く連絡を取らなくなってしまう」・「転職や転勤、引っ越しを頻繁にする」・「突然音信不通になる」
原因:「気を使うのに嫌気がさしてリセットする」自分を出せない人や相手に気を使いすぎる人に多い。・「嫌われている気がしてリセットする」「状況や環境が変わって必要性がなくなるとリセットする」「周りからの期待や評価がストレスになりリセットする」
では、人間関係リセット症候群は悪い事なのか
一概に良いとか悪いとか言いきれないが、完全主義や対人恐怖症などで悩んでいる人、そもそも人間関係は最低限あればいいと考える人さまざま、各々が自分に合った適切な距離感を保てるような居心地フォームの終わりの良い仕組みが必要
今週の格言
「相手が低俗なら、私たちはけだかくあろう」byミッシェル・オバマ