2021.3.15
Dr.深堀のラジオde診察室 2021年3月13日 他人からのガンバレは「よろしく」っていう意味
頑張るとは何か
自分の持ってる力精いっぱいに発揮して、物事を成し遂げること。
しかし、「どうにもやる気がわかない」「行動しなくてはならないんだけど、どうしても動けない」「がんばれと言われてもそもそも何を頑張ればいいのかわからない」。頑張れの言葉自体に嫌悪感を感じる方が増えてきている。
最近ではたとえうつ状態であっても「がんばれ」と声掛けした方がよい場合もある。と言う意見が増えつつある。(声掛けすることで起きている出来事や物事を自分の事として捉えてもらいたいという思いが含まれている)今までの様にこういう時は絶対ダメと言うわけではなく、何事にも臨機応変な対応が大事。ただ、相手の状況が判っていない中での安易な声掛けや、限界に達している相手へ追い打ちをかけるような叱咤激励は絶対に避けなければならない。
頑張りが足りないなど、頑張りが利かず自責的になっているときの対処法
自責的になる理由は、「ただやみくもに頑張ろうとしているから」に他ならない。頑張る事態が悪い訳ではなく「人間はそもそもずーっと頑張り続けることは出来ない。」そのことは科学的に証明されて、意志の力は使えば使うほどガソリンの様に減っていく。車がガソリンを消費すれは動かなくなるのと同じでよほど強靭な意志の力を持ち合わせた人でもない限り大抵は途中で挫折してします。
ではずーっと続けていく(頑張りすぎずに頑張る方法)にはどうすればいいのか。
それは意志の力を使わなくて済むくらい小さな行動に取り組む。目標を小さく刻むことは大事。例えばフルマラソンを挑戦するに至って最初から頑張って42.195kmを走る人はまずいない。最初は短い距離、それから徐々に距離を増やす。それと同じ、頑張らない代わりに「焦らず、毎日コツコツ」続け、目標を小さく刻み、自分の力だけでなく人の手を借りる。自分で自分自身をほめてあげる(自分に自信をつける)。そういった一連の流れを作るという実に簡単なこと。
頑張りが足りないと自己否定されている方は、自分に価値がないと自信を無くしている。
「○○でなければならない」と言うマスト思考は、社会や会社から植え付けられた他者由来の価値観。本来の自分の価値観「○○したい」とか幸せになりたいなど、ごまかし続けているから人が怖くなったり人目を必要以上に気にしたりしてしまう。「今だって十分足りているけど、今よりもちょっとだけ頑張る」と考えると無理せずに適度に頑張ることが出来るようなる。足りないからと無理して頑張っている人は心のエネルギーを消費して、必要以上につかれ自信を無くしさらに無理をする。そして自信消失の無限ループへと陥っていく。
適度頑張るには、自分を認めてあげる。自分と自分以外の人と見比べない。その人はあなたにはなれないしあなたもその人にはなれないのだから、自分の本心からなりたい自分になるために頑張る。自分が見つからないときは頑張らなくていい。焦る必要はない。今の毎日を気分良く生きていくことに集中して、頑張ろうっと思える時が来たらちゃんと頑張れる人になればいい。
人はどうなればやる気が起きるのか。
先ずは、当たりまえの行動を成功体験にしてみる。例えば、歯を磨く、衣服を着る。人間の日常生活の行動の95%は正しい。ただ当たり前過ぎて成功のカウントに入っておらず残り5%にばかり注目してします。当たり前の体験95%に目を向けると成功体験が増え心のカゾリンが増えていく。
やる気を生み出す要因
「外発的動機づけ」「内発的動機づけ」がある。
外発的動機づけ:
人の外部からの誘因で動機づけ(金銭等の見返りを求めてやる気を出そうとする)
短期的には効果があるが、長続きしない。
内発的動機づけ:
自分の内側から湧いてくるもの。目標を定め達成感や成長が実感できる。自分の考え方次第で無限に。
やる気を継続させるには、内発的動機づけが重要
仕事や目的に自分で意味づけをする。
一般的な人生に意味はない。人生の意味は自分自身で与えるもの。
意に沿わない部署に異動したとたんやる気をなくしたという人は、外発的動機づけに頼りすぎかもしれません。
他人からのガンバレは「よろしく」っていうあいさつ程度の意味
今週格言
「人間の英知は、すべて2つの言葉に尽きる。“待つ”と“望む”だ」byデュマ
希望を胸に待つことが大事、そうすれば焦りやイライラは消えて、いつか必ずやる気がわいてきます。